松本城から24時間以内に、信州を囲む十州を攻略する企画”足軽の野望”。実はまだ、甲斐の国しか攻略できていない。次に目指しているのは飛騨の国だ。
目的地としては、江馬時盛・時経らの居城。江馬氏館跡公園の中にある飛騨江馬氏下館(ひだえまじしもやかた)だ。
【訓練】松本城から、上高地まで走ってみる
松本市街地から上高地までを走ってみることにした。飛騨攻略のためのルートの前半、およそ60%程度だ。私は普段、ぶっつけ本番で挑むことが多い。その方が楽しいからだ。しかし、今回はそういうわけにはいかない。山中で体力が尽き、日没を迎えるようなことがあれば命取りだからだ。
訓練は結論から言うと、大成功だった。私は多くの失敗をした。これは必ず次のチャレンジに活きるだろう。
【実績】松本城から上高地まで走った反省
冒険計画書で書いた5つのステージのうち、今回は3つのステージを走った。各ステージごと、かかった時間や難易度について振り返りたい。
もし冒険計画書を読んでいない方は、ぜひそちらも参考にしていただきたい。知識がない状態で、どんな計画を練っていたのかがわかるだろう。
①松本城 → 三股登山口(26.2㎞)
お猿が50匹くらいいた。誇張なしで!
- 松本市街地 → ファイナルコンビニ 11.9km (1時間35分)
- Fコンビニ → 蝶ヶ岳登山口 14.3km (3時間ピッタリ)
今回は、松本城を午前3時にスタートした。正確には、午前3時15分だ。YouTuberあるあるなのだが、撮影をしているととんでもなく進行スピードが遅くなる。しかしそれはトレードオフだ。私からYouTubeでの発信をとったら、ただのランニング好きのおじさんになってしまう。
まずはコンビニまでの11.9kmだが、ここまでは1時間35分とそこそこ楽にこれた。しかし霧が濃すぎたことと真っ暗すぎたことで、あまりスピードを出せなかった。まぁ、まだ力を使うタイミングではないのでこれでよかっただろう。
コンビニから蝶ヶ岳登山口までの14.3kmは、想定よりかなり時間がかかってしまった。コンビニでの休憩・トイレを含めて30分は休憩しているが、それでも時間がかかりすぎだ。これは標高を750mも登ることが主因となっているだろう。
- 食料はスタート前に買って揃えておく
- 須砂渡(すさど)公衆トイレがファイナル自販機
- 水分を多めに持つ
コンビニでの買い物のために財布をバッグから出すのはかなりストレスだ。『どれを買おっかな~』なんて食料を選んだりするのも超ムダな時間である。二度とやめよう。
蝶ヶ岳温泉で自販機にありつけると思っていたが、ついに見つけられなかった。それどころか、50匹の猿に囲まれて死を悟ることになってしまった。須砂渡の食堂横の自販機でしっかり飲み物を飲んでおきたい。
【最重要】水分について
私は前回の蝶ヶ岳ピストン登山の経験から、登山に持ち込んだ水分は1リットル弱であった。これは大きな失敗である。前回は体力フルマックスの状態で蝶ヶ岳登山を開始したのだ。今回はすでに26.2kmのランをした後に登山が始まる。身体の枯渇具合がぜんぜん違う。次回からは、1.5リットルないし2リットルを携帯するべきだ。もしくは、蝶ヶ岳ヒュッテで水を購入するかだ。(1リットル200円)
②三股登山口 → 蝶ヶ岳山頂(6.2km)
- 三股登山口 → 蝶ヶ岳山頂 6.2km (2時間22分)
シンプルに蝶ヶ岳の登山だ。パブリックな目安登山時間は5時間10分。(片道・登りだけの場合)たった6.2kmで1319mから2677mまで登る。登山としては比較的簡単な部類だ。
以前経験したピストン登山のときの登りタイムは2時間34分であった。今回は26.2kmのランの疲労を抱えての登山となった。よって、3時間を想定していた。ところがどすこい、なんと前回を上回る2時間22分でクリアしてしまった。かなりパワーを使ったのは事実だが、疲労を抱えてこのタイムが出せたのは自信につながるだろう。
- 蝶ヶ岳ヒュッテの外の自販機はなくなってた
- 蝶ヶ岳ヒュッテで補充する水は時間がかかる
自販機で水分を補充するつもりだったが、あてが外れてしまった。2021年にはあったのだが。もしかしたら、ヒュッテ内に入るとあったりするかも?
水の補充は施設外からできる。前述のとおり1リットル200円だ。水圧は極端に弱いため、1リットルの補充でも数分かかる。さらに、あまり美味しいとは言い難い。蝶ヶ岳での補充を考えているなら、そのことは念頭に置いておくべきだ。
③蝶ヶ岳山頂 → 上高地(13.7km)
- 蝶ヶ岳山頂 → 徳沢園 7.3km (2時間40分)
- 徳沢園 → 上高地 6.4km (1時間16分)
蝶ヶ岳のピークから上高地へ。まずは徳沢園までだが、この区間の距離を見誤っていた。冒険計画書では当初4.8kmと書いていた。(修正済み)
これはホームページを確認して書いたものだが、どうもおかしい。長塀山(ながかべやま)を経由して蝶ヶ岳に到達するためには絶対に7km以上かかる。私はこの区間を1時間30分と見立てていたが、ふたを開けてみれば2時間40分もかかってしまった。大誤算だ。訓練でわかって良かったと言えるだろう。
蝶ヶ岳から一気に標高1100mをくだる。そうとう歩きにくい。スピードを出すのは非常に難しい。登りよりも、速度の確保に苦労することは必至だ。
徳沢園にはトイレ、食堂と土産物屋さんがある。お菓子などを手に入れることはできるだろう。
徳沢園から6.4kmで上高地に出る。さらに1㎞で上高地バスターミナルだ。ここの所要時間も1時間を見込んでいたが、1時間16分かかっている。これは疲れもあるが、上高地に観光客が多く道を走れなかったことが大きい。飛騨攻略の季節は、上高地に人が少ない時期を選ぶべきだ。
- 下りはマジでスピードが出ない
- 上高地は閑散期を狙え
蝶ヶ岳に登る上高地ルートのパブリックタイムは6時間40分だ。下山は5時間ジャスト。今回の私は3時間56分で下山している。
これが何を意味するのか?私は下山スピードが速くないということだ。疲労がたまった状態でもパブリックタイムの半分以下で蝶ヶ岳三股ルートを踏破できた。登りがバカ速いのは数字が示す通りだ。しかし下山はパブリックタイムの80%の時間にとどまっている。下りは登りほど速くない。これは自分の特徴だ。覚えておこう。
【まとめ】飛騨攻略は現時点で可能なのか?
- 松本城 → 上高地 46.1km (10時間51分)
この結果をもって考えれば、今の私に飛騨攻略は難しいと言わざるを得ない。なぜなら、上高地は飛騨へ至る中間地点にすぎないからだ。
飛騨に至るにはまだ、焼岳を越える必要がある。山を越えても、まだしばらく幹線道路を走り続けないといけない。
飛騨へ安全に到達するためには、今回のルートを10時間よゆーで切っている必要があるだろう。2022年はもう冬が始まるため、飛騨への挑戦はお預けだ。2023年6月に再び挑戦するという意識を新たにし、訓練に勤しむことにしよう。
【動画】YouTubeへアップのお知らせ
2022年10月下旬、すでに冬の香りがし始めた上高地へのチャレンジの様子は頑張って編集中だ。(部長が)
2023年のお正月にアップする予定なので、みんなで部長を応援しつつアップロードをお待ちいただきたい。
よかったら前回の動画も観ていただきたい。私の粗っぽい編集とは違い丁寧な動画に仕上がっている。師匠との出会いもあり、思い出深い蝶ヶ岳ピストン登山の様子だ。
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