負けた。完膚なきまでに負けた。私の応援する贔屓の野球チームは、2022年クライマックスシリーズ1stステージで敗退してしまった。1年間応援してきたのだ。選手たちの表情を見る。悔しそうな顔だ。私も、同じような表情をしていただろう。
へこんだ。完膚なきまでにへこんだ。3分くらい。そして思った。なぜ私はこんなにも立ち直るのが早いのだろうか？
【超陰キャ】かつてはネガティブだった自分
初対面の人にそう言われるようになって久しい。たぶんそうなんだろうな、と自分でも思う。しかし、昔からそうだったのかと言われれば答えはノーだ。私は凄まじくネガティブな人間だった。
以前は切り替えがうまくできなかった。横浜まで野球観戦に行き、金曜から３日連続で試合を楽しむこともあった。運が悪く、3連敗してしまったのとがある。なぜわざわざ遠方のスタジアムに来てまで、負け試合を3つも見せられなければならないのか。帰宅する気力すら湧いてこない。伊勢崎モールのやよい軒で野菜たっぷり肉炒め定食を食べながら感傷に浸った。そして、なぜ3連敗したのかをずっと考えながら、3時間かけて長野県の山奥に帰っていった。
対人関係でもそうだ。私は女の子にモテない。人付き合いもうまくない。人生の落伍者だと思っていた。言いたいことも言えない。人の顔位とばかりうかがってしまう。
ある時、毎週日曜日遊ぶ女の子ができた。しぃ子（仮名）は、私の野球をやっている姿にキュンキュンしたらしい。信濃の永野芽郁ともいうべき、女優さんとかアイドルっぽい女の子だ。周囲の人気もヤバかった。当然私は本気で彼女に尽くした。高い寿司も食べに行ったし、携帯ゲーム機も買って2人でやりまくった。なんのゲームかって？モンハンに決まっている。
しかしある日、突然終わりが訪れた。『あなたとは付き合えないの…』告ってもないのにフラれた。なんなんだこれは。
次の野球の試合のときに、事情通の自衛官（チャラ男）から真実を聞かされた。『もう一人いたみたい。犬走くん、ギリギリアウトだったね！あはははは。』そう、土曜日の男がいたのだ。その日の試合、私が5三振7エラーだったのは言うまでもあるまい。
引きずったなんてもんじゃない。へこみにへこみ、3ヶ月で20㎏のダイエットに成功した。私の身体は、エヴァ初号機のように痩せこけていた。
【無敵】クレイジーランナー流へこまな術
地獄のネガティブ陰キャがなぜポジティブクレイジーランナーになったのか？そのマインドセットを考えてみたい。
①【選択】反応は自分で選ぶ
誰かの言動や行動に対して、どう反応するかは自分で選ぶことができる。悪いことが起きたからといって、いちいちネガティブな反応をしなければならないルールなど、この世界には存在しない。
好きな野球チームが敗北し、シーズンが終わってしまった。最悪だ。しかし、私はすぐにこう考えた。『ランニングとか仕事の時間増やせる、ラッキー』
超かわいい女の子にフラれた。他の男にとられた。最悪だ。しかし、私はすぐにこう考えた。『しばらくお金貯めれるわ～、ラッキー』
サイコパスっぽいが、心からそう思っている。いちいち野球の負けにくよくよしていても、いつまでも失恋を引きずっていても、自分は1ミリも得をしない。それならいい部分だけを抽出して、自分のエネルギーに変えればいい。
いい部分なんていくらでも抽出できる。
試合に負けた選手たちの悔しそうな顔を見てみよう。泥まみれで悔しそうだ。地獄のような罵詈雑言に耐え、彼らは私たちファンのためにプレーし続けてくれる。ありがたい。ほら、今度頑張るのは自分の番じゃないか。彼らのくれた勇気を燃料に、前に進んでいこう。
フラれたあの子の顔を思い出してみよう。超かわいい。今頃は彼氏くんとお楽しみかも知れない。超悔しい。しかしだ、あの子よりかわいい子はたくさんいるはずだ。あの子が日本一かわいい女の子なわけがない。私はよりかわいい女の子をゲットするチャンスを得たのだ。それに他の男と同時進行で俺と遊んでいたということは、きっとこれからも同様の行為をするだろう。付き合う前に、そういう一面がわかってよかったじゃないか。でもやっぱりかわいい。そんなかわいい女の子が、俺のために多くの時間を割いてくれていた。それだけで幸せなことじゃないか。自分に価値を感じていてくれたのだから、自信を持っていこう。
悪いことが起きた瞬間に、私の頭にはこれらのポジティブな言葉が無限にあふれてきてしまうという。結果、すぐに立ち直ってしまうのだ。そう、反応は自分で選べばいい。
②【正義】正しさをぶつけあわない
自分がへこむような意見や行動というのは、この世界にあふれている。例えばここが甲子園で、阪神巨人戦が行われていたとしよう。阪神ファンは『阪神が最高や！巨人は大嫌いや！』と言ったとする。巨人ファンは『やっぱり巨人が好き！阪神はガラが悪いから嫌い！』と言ったとする。さて、どちらが正しいのだろうか？
あたりまえだが、どちらも正しい。これは両者ともに”個人の感想”なわけで、この正しさをぶつけあってしまうと出口のない論争になってしまう。
では『戦争反対』と、『戦争賛成』という意見はどうだろうか。この4文字同士だけで支持を得るのは、大多数で『戦争反対』だろう。では、より深い意見を聞いたらどうだろうか。
『私は戦争に賛成します。私の住む国は隣国に攻め込まれ、母と妻を爆撃で失いました。私に残されたのは、たった一人の幼い子供だけです。だから私は戦います。もう二度と、愛する人を失いたくはありません。』
戦争に反対することは、彼に戦う機会を諦めることを勧めることになるかもしれない。彼の前で『戦争反対』と言えるだろうか。
この世界には善と悪が存在している。というのは間違いで、全員が自分の正義に従って行動している。よって、自分以外の人間の正義に寄り添っているとガンガン疲弊していくことになる。
ここまでひどい言葉ではないが、こういう趣旨の意見をもらったことはある。これらの言葉を受け、私はこう考えた。『それはそうなんだろうな。この人の中では。』どんな批判も、そう本気で思っているのであれば本人の中では正しいのだ。
このような言葉に反論したことは一度もない。意見を変えさせるつもりもない。前の項にも通じることだが、反応しないことが最も自分の得になると考えるからだ。こんなコメントを放置していると、他の純粋に応援してくださる視聴者さんの気分を害するだけだ。1秒でも早くブロックして消し去るというのが、私の中の正義である。
③【行動原理】必要なもの以外諦める
ここまでの内容を考えよう。誰にでも正義があると理解し、自分がどう反応するか選ぶ。これだけでかなりメンタルは楽になると思う。しかし、これらは防御力を高めるような効果はあるが、自分から攻める・なにか行動するというものではない。
では具体的なアクションプランとして、一つの行動をオススメする。それは、自分の行動原理を文字として起こすということだ。あなたはなんのために生きているのか？そう聞かれて即答できないのであれば、ぜひやってみてほしい。
- 毎日幸せに生きる
- 世界には宝物が溢れていると証明する
- 未知の領域に挑戦し続ける
私の行動原理はこの3つだ。これらを常に実現し続けることが私の存在意義であり、自己実現のための基準となっている。この行動原理から導き出されたものが、数々の頭がおかしいチャレンジというわけだ。
こう考えると、ぶっちゃけ好きな野球チームが負けるとか、女の子にフラれるとか、マジで凄まじくどうでもいいことがわかる。例えば残り1ヶ月の命だったとして、些末なことでいちいちネガティブになっている余裕なんてないだろう。本当に自分の欲しいものだけに注力するはずだ。
人間はすぐに忘れてしまうのだが、毎日お墓に向かって前進している。今すぐ、本当に自分の欲しいものだけに全力を注ぐべきだ。逆に言えば、本当に必要なもの以外は迷わず捨てていい。捨てることを選ぶことができる。
【奥義】すべてのものに感謝する
価値観が異なるからと言って、反目する必要はない。意見が違う人に対して感謝をしてみれば、すさまじく精神が楽になる。
違う野球チームのファンに、口汚くののしられたとき。（経験済み）『この人たちがいるおかげで白熱した試合が成り立つんだ。』対戦相手がいなければスポーツは成立しない。ありがとう、ライバルチーム。
自分のブログやYouTube動画などのコンテンツにひどいコメントを書き込まれたとき。（経験済み）『こういった感想を持つ人はこの人だけではないだろう。新しい気付きをもらうことができた。』アンチが必要か不必要かでいえば、凄まじく不必要だ。しかし、腹を立てても1ヘクトパスカルも得をしない。自分では気づけなかった視点や意見にだけ感謝をして、2秒後ブロックさせていただこう。
意見が違う人ばかりではない。コンビニの店員さんや、ホテルのスタッフさん。家族、友達、恋人。すべての人に感謝するべきだ。『ありがとう』そう言葉にすることで、なによりも自分の心が形を変えていく。
【主人公】自分のために、自分の人生を生きよう
この人生の主人公はただひとり、”自分自身”だ。自分を村人Aに設定してはいけない。この世界で自分が操作できるのは、自分自身だけだからだ。
この瞬間も時間は進んでいる。自分の命のロウソクは確実に縮んでいる。だからもう、ネガティブな物事に心を囚われるのは終わりにしよう。自分が本当に欲しいものを手に入れるために、今日もスタートラインに立って歩き続けよう。
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