【群発性頭痛】なぜ平均9年も誤診され続けるのか?(認知度の低さ)

【超痛ぇ】群発性頭痛の生き方

”クレイジーランナー”とはいったい何者なのか?(自己紹介)

今年も明確にならなかった。私の常軌を逸した頭痛の正体が。

【回想】サラリーマン犬走の絶望

『おい、大丈夫だからな。すぐ病院に着くぞ。』

優しい声が車内に響く。私は手のひらで左目を押さえていた。激しい頭痛に襲われたのだ。

『すみません…。ありがとうございます…。』

最大限倒された助手席のシートに横になりながら、力なく答えた。思えば去年もこんな頭痛に襲われていた。その前の年もだ。

『こまったなぁ。いつも頑張ってくれてるもんなぁ…。』

運転してくれているのは寺林主事。定年間際のおじさんだが、いつも癖のある社員たちを笑顔で面倒見てくれる菩薩のような人だ。

『着いたぞ。歩けるか?入口のすぐ近くに停めたからな。』

『大丈夫です。ありがとうございました…。』

会社の最寄りの病院に着いた。私がこの病院に来たのは初めてだ。

私は絶望的な気持ちだった。理由は2つある。1つは仕事に影響を出してしまっているということだ。私は入社5年目を迎え、同期最速で役職を得ていた。私のことを妬ましく思っている人間もいるだろうが、そんなものは知ったことか。私より会社に貢献している人間がいたら声高に叫べばいい。誰もが通夜のように黙りこくるだろう。

…と強がってみたものの、この体たらくはなんだ。頭痛ごときで職場を離れなければならないことに歯がゆい気持ちがあった。しかし、そんな思考すべてを打ち砕くほどの激痛が左目の奥に居座っている。これはなにか、死に至るレベルの病気なのではないだろうか?

私の絶望に陥れているもう一つの理由は、シンプルに”嫌な予感”だ。重病なのが判ればまだマシかもしれない。今日も例年と同じように診察を受け、脳の輪切りの写真を何枚も撮るだろう。短時間で終わるわけがない。その結果、結局なんの病気なのかサッパリわからないのではないか?それが私の嫌な予感の正体であった。

その嫌な予感は、完全に的中することになる。

 

【なぜ?】群発性頭痛が診断してもらえない理由

群発性頭痛は正しく診断されるまでに、平均で9年もの期間がかかると言われています。なぜそんなにも誤診が続くのか?その理由について考えていきましょう。

①お医者さんも知らない場合が多い

群発性頭痛は多く見積もっても1000人に一人の病気です。レアリティが非常に高い疾患であると言えるでしょう。私は内科や脳神経外科で何度も診断を受け、幾度となく脳の写真を撮り続けました。しかし私が群発性頭痛であると診断されたのは、最初の発作から11年経ってから

結論から言いますと、”頭痛外来を明言している脳神経外科”に行かないと群発性頭痛を診断していただくことは難しいです。

私は群発性頭痛なんじゃないのか?

そう感じている方がいたら、通院する病院をよく選定するべきです。そして普段から、どのように頭痛が起きるか記録を取りましょう。お医者様に病状をきちんと説明できることも重要な要素です。

 

②寛解期が長すぎる

発作が起きる群発期に対して、発作が起きない寛解期があります。

不思議なもので、寛解期には何も起こりません。健康な人間とまったく同じ生活が送れます。

群発期が毎年2ヶ月起こったとしても、10ヶ月は何も起こらないのです。これが患者の思い込みを生む可能性があります。

また痛くなってきた。ちょっと仕事でムリしすぎなのかな…。

このように考えてしまうと、自身の病気と向き合う機会を失うことになりかねません。私もそうでした。2ヶ月地獄のような頭痛を耐え抜けば、また日常が戻るのですから。

 

③発作時に急いで病院に行くから

私のサラリーマン時代の(かわいそうな)回想にも合った通り、ひどい発作が起きるとビックリして病院に行きます。とんでもなく強い痛みのため、『なにか重篤な病気なのではないか?』と考えるからです。

そうすると、急いで近場の病院に行くことになります。これがいけない。なぜか?その理由は2点あります。

  1. 群発性頭痛を知っているお医者様に当たるかわからない
  2. かかりつけ医ではなく、毎回違う病院に行くことになる

前者は①で説明したとおりです。そもそも群発性頭痛の知識を持つお医者様は限定されています。いきなり病院に行って正しい診断をもらえる可能性は、極めて低いと言えるでしょう。

後者の要素は非常に大きいです。いきなり来て激しい痛みを訴える患者に対して『これは群発性頭痛だな』なんて診断を下すわけがありません。脳梗塞のような、重篤な病気であるか確認するのが第一ですから。それでわからなかったら経過観察をするでしょう。かかりつけ医を作らないと、経過観察の無限ループにハマるわけです。

 

【ステルス】律儀な悪魔は透明マントで身を隠す

なかなか姿を現さない群発性頭痛を捉えるには、”頭痛に詳しいかかりつけ医を作ること”これに尽きます。

病気の診断をお医者様にすべて任せるのではなく、自ら主体的に正しい診断をしていただけるように動いていくべきです。

 

【次回予告】群発性頭痛がもたらす最大のダメージ

群発性頭痛は激烈な痛みを患者に与えます。ですが私は、この肉体的な痛み以上に精神的なダメージの方が大きいのではないか?と感じています。

”自殺頭痛”とまで言われる稀有な疾患。その病気がもたらす、残酷すぎる人生の変化とは。

次回の更新を待たれよ!

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