そもそも、群発性頭痛ってなんやねん。
これ、ほとんどの方の感想でしょう。『奇病』と呼ばれるレベルの珍しい病気ですから、一般の方がご存じないのは仕方がありません。
著名人で群発性頭痛の患者であることを公表しているのは、ハリーポッター役で有名なダニエル・ラドクリフさん、人気ミュージシャンであるサカナクションの山口一郎さんくらいではないでしょうか。
あなた自身、『自分は群発性頭痛ではないのだろうか?』と、感じているかもしれません。もしかしたら、あなたの大切な人が群発性頭痛が疑われるような症状なのかもしれません。また、『クレイジーランナーがどんな病気なのか見に来てやったぜ!』的なノリの方もいらっしゃるかもしれません。
理由なんてどうでもいい。私は全員の方に言いたい。
群発性頭痛の基礎知識
多くの方にとって謎の奇病である、群発性頭痛。
その基礎知識について見ていきましょう。もしご存じの方は、振り返るつもりで読んでみてくださいね。なお、個人差が大きい病気でありますので、そこはご了承ください。
①どんな人がなるの?
わかりません。(迫真)
群発性頭痛の痛みのメカニズム事態は解っています。それは次の項でご説明しますね。
でも、『どんな人がなるのか?』は、わかっていません。遺伝でもないし、外的要因でもないと言われています。
有症率は、報告によってっかなりバラツキがあります。10万人当たり、56~401人です。つまり…
ということになります。みんな知らず知らずのうちに、この悪魔のクジの抽選を勝手にされていたというわけですね。
ほとんどの人がそんな低確率は当たり前にスルーするわけですが、私を含めたハードラックな人たちは『おぎゃぁ!』という赤い希望の発声と同時に、人生のチケットに群発性頭痛のオプションが付いちゃったわけですね!いらねぇ。(迫真)
残念ながらチケットの交換はできません。
②発作が起きるとどうなっちゃうの?
というわけで、だいたい1000人に1人の割合で群発性頭痛になってしまうわけですが、その発作が起きるまでにはずいぶん時間がかかります。
ことがほとんどですので、逆に言えば10代の頃と50代になったあとは、地獄の発作に悩まされないということになります。
群発性頭痛の発作は、1年に1~2回群発的に起きます。(気まぐれに何年も来ないこともあります。)単発で来るようなことはほとんどなく、1~3ヶ月ほど日々の発作に悩まされることになります。
逆にぜんぜん発作が起きない天国モード期間のことを、『寛解期』と呼びます。ずーっと寛解期ならいいのにね!
群発期には、一般的に1日に1~2回の発作が起きます。この発作の興味深いところが、
詳しい症状としては…
- 決まった片方の側頭部(眼底)がえぐられるように強く痛む
- 目を開けているのが困難になり、いっぱい涙が出る
- 激しい痛みに耐えつつ、『はやく意識飛んでくれ』と願う
これですね。これが毎日起こります。私の場合、ほとんど勤務中に痛みが出ました。群発期に、よくサラリーマンやってたな。ホントに頑張ってたなって、過去の自分に言ってやりたいです。
③どうすれば治せるの?
治せません。(迫真)
完治とか根治はムリなタイプの病気なんですよね。2022年現在では。いつか、群発性頭痛の完全な治療法が見つかってくれたら嬉しいです。
現状、発作に対してできることとすれば、対症療法しかありません。アプローチ方法は2つあります。
『やべぇ、発作きたわ!』そう思った瞬間、薬を使用する必要があります。発作が激しくなってからでは、薬があまり効かないからです。
かといって、薬を飲んだからと言って痛みが劇的に改善するわけではありません。むしろ、まったく効いてねぇなこれ的なことも多いです。これは、群発性頭痛の薬に使用されているイミグラン系の特徴に問題があります。
- 錠剤
- 点鼻薬
- 皮下注射
数字が大きい方が効果が大きいです。数字が小さい方が打率(?)が低いです。むしろ、点鼻薬なんかほとんど効いたためしがありませんでした。
私はマクサルトという非常に柔らかく溶けやすい錠剤と、本当にヤバい痛みが仕事中にやってきた時には皮下注射、という二段構えで対抗していました。
私を担当して下さった脳外科の先生はこうおっしゃってました。マジで仕事にならなくて困っていたので、自分から申し出て処方していただきました。
皮下注射は自分で打つので、先生と一緒に練習をします。打ち方のDVDもくれます。痛みが強くてどうしようもない方は検討してみてください。ちょっと高額なので、そこが悩みどころではあります。打つのを躊躇していると、せっかくの注射も痛みを抑えられなくなってしまいます。
【オマケ】群発性頭痛は、人間より早く死ぬ
今回は基礎知識ということで、群発性頭痛の概要を書き連ねてみました。いかがだったでしょうか。
今後も、群発性頭痛について掘り下げた記事をガンガン書いていこうと思います。1人でもいい、群発性頭痛で悩む人が少なくなれば幸いです。
痛みが強すぎて、自ら死を選ぶという意味合いの蔑称です。
なんて呼ばれても別に私はかまいませんが、もし群発性頭痛の痛みで人生を諦めようとしている人がいたら?私は伝えたい。
そして…
そうハッキリ言い続けたい。そのために私はクレイジーランナーになりました。
もし悩みすぎてヤバい人がいましたら、私のTwitterでもInstagramでもいいんで、ダイレクトメールください。相談にのりますから。
最後にひとつ、ポジティブなことを言って終わりにしましょう。前述の通り、群発性頭痛の発作は20~40代に起きます。なので…
私が自身の病気、群発性頭痛に初めて言及したときの動画です。未来に対する希望も語っています。
病気だろうが、関係ない。自由に生きていい。自分の走りたい方向に、好き勝手走って行っていいんだ!私はそれを体現し続けたい。
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