【都道府県横断】静岡県を走って横断する方法(ラスボスは箱根越え)

超限界シリーズ

”クレイジーランナー”とはいったい何者なのか?(自己紹介)

2020年、クレイジーランナーは芦ノ湖畔で大きな宝箱を発見する
みなさんこんにちは!クレイジーランナーです。
今回は2020年のクソ寒いお正月に静岡県を横断した経験を紐解きつつ、どうやったら生身で静岡県を横断できるのか、また見どころはどこなのか、はたまた危険な注意箇所はあるのか!?(2箇所ある)解説します。
この記事は『静岡県走って横断してぇ!!』と思っているあなたと、『箱根峠越えて小田原に行ってみたいなぁ』と思っているあなたにお勧めです。さらにコンビニでお手頃価格で作製できる対極寒箱根峠専用装備(通称・魔王の鎧)の作製方法が気になる方は読み進めてください。
クレイジーランナーの初めての都道府県横断チャレンジ。そこで見つけた最大の”宝物”とは。

【202.0km】静岡県横断4Ddays【ダイジェスト版】

『読むのがめんどくせぇ~!』と思ったあなた!私、そういう人好きなんですよwwもう当時の動画置いておきますんで、こっち観てください。この記事はもう読まなくていいでしょうw

静岡県横断チャレンジお品書き

  • そもそもなんで静岡なのか?
  • 事前準備とチャレンジのルール
  • 1日目:幸公園から掛川城まで(61km)
  • 2日目:掛川城から駿河健康ランドまで(66km)
  • 危険ゾーン①石部隧道(せきべずいどう)
  • 3日目:駿河健康ランドから三嶋大社まで(41km)
  • 対箱根最終決戦兵器:魔王の鎧
  • 最終日:三嶋大社から小田原城まで(34km)
  • 危険ゾーン②夜明け前の箱根峠
  • 総括:静岡県横断の難易度(超簡単Gランク)
  • ”宝物”を見つけるということ
  • オマケ:静岡より雪が降ってしまう県
そもそもなんで静岡なのか?
いい質問ですねぇ!(池上彰)そう、わざわざなんで縁もゆかりもない静岡県を走ることにしたのか。それは縁もゆかりもないからです。冒険は未知の領域に飛び込むから楽しいんです。
もっと現実的な理由もあります。私は2020年お正月チャレンジの計画を考える上で、『202.0km走る』ことを先に決めていました。(2020年だから)その条件でいくと静岡県はちょうどいいサイズ感だったわけです。
もっともっと重要な理由もあります。静岡県は日本全体レベルで考えても、圧倒的に降雪の少ない地域なんです。これは当時の私にとって意外な事実でした。なんと2014年のランキングでは47都道府県中3番目に降雪が少ないです。(過去10年間に雪が降った日が18日だけ)こんなんチャレンジ中に雪が降ったら奇跡クラスです。こうして私のチャレンジの舞台は静岡県となったのでした。まぁ、山間部は普通に雪降るんですけどね
事前準備とチャレンジのルール
まず大晦日から元旦までの二年詣りを長野県最強仏閣『善光寺』で行います。これはなんか毎年やっていました。おみくじは当然のように【凶】でした。『逆においしい!!』この男に生半可なネガティブは通用しません。
二年詣りを済ませ申し訳程度に眠った後、愛知県の豊橋駅に向かいました。その時点で22時を過ぎていたと思います。申し訳程度に動画のオープニングをとって就寝です。明日は早起きだぞ。
ちなみに装備的には、
  • 着替え(パンツ・靴下のみ)
  • バックパック
  • モバイルバッテリー

これだけですね(迫真)。なるべく軽量にしたかったので、着替えとかは最小限にしました。バックパックは本来ロードバイク乗りが使うものなので、容量がめっちゃ少ないんですよ。ほんとはトレイルラン用のやつ買った方がいいと思いますが、こいつでも四国お遍路1200km走りきれたんで大丈夫です。当時は今の7億倍道具に気を回していませんでした。なので、静岡横断は装備が貧弱でも行けます。なにか欲しいものができたとしても、購入できるお店が非常に豊富だからです。

【バックパック画像】こんな感じ。これじゃ着替えなんで入れた日にゃパンパンよ。

 

そしてルールはこんな感じです。

  • 愛知県豊橋市幸(みゆき)公園から神奈川県小田原城まで(Googlemapで最短距離202.0km)
  • 乗り物の類は使わない
  • 歩いても走ってもいい
  • ルートも好きにしていい(寄り道可)
  • 1月2日から5日までの4日間がリミット

6日は仕事始めですから。当時バリバリのサラリーマン、地獄の中間管理職犬走係長でしたから、こんな謎チャレンジで会社を休むわけにいかなかったんです。しかしゴールは当然のようにリミットギリギリとなるのでした…

1日目:幸公園から掛川城まで(61km)
さぁいよいよ挑戦スタートです。超早起きし、愛知県最東端豊橋市にあります幸(みゆきぃ!)公園に向かいます。幸公園にはすでにモーニング散歩中のお年寄りがいっぱいいました。極寒のお正月の朝6時前ですよ。トンデモねぇぜ豊橋市のご老体。負けてられねぇ!
6:00に出発し、3日後の14:00を制限時間と決定、80時間以内のゴールを目指します。
6km進むと静岡県湖西市に入ります。さらに19km地点では浜松市に入り、美しい浜名湖を見ながら走り、大きく美しい浜名湖に感動します。
『諏訪湖より大きいのでは?』なんて考えたりしましたが、浜名湖の外周は諏訪湖(16km)の約4倍(65km)です…
39km地点では天竜川を渡ります。地元長野県からこんな遠くまで川が繋がっているのは非常に感慨深い。
54km地点、16:00になり、少しずつ寒くなってきました。長野県の山奥では冬場であれば16:00以降は寒すぎて走れません。やはり、チャレンジの舞台を静岡に設定してよかったと思うのでした。
61km地点、掛川市のホテルに到着です。視界にうっすら掛川城も見えました。時間がない(明日も早起き)のため、ソッコーで洗濯や入浴を済ませつつ夕飯は浜松名物うな丼を”温めないで”食べます(迫真)。マジで、そのくらい余裕がなかったんやで。
61kmに要した熱量:3848kcal(明らか少ない)
2日目:掛川城から駿河健康ランドまで(66km)
2日目も4時半頃の起床に成功です。この日は今回のチャレンジで一番頑張りました!褒めてください。
5:00にわざわざ掛川城に行ってみますが、ライトアップなどはされておらず真っ暗。なんも見えなかったのでした(残念!)。
2時間弱歩き日向IC付近、青い道路標識の看板に”夜泣き石”の文字を発見。なんやそれ、名前怖すぎやろ!
この辺りにはそもそもあまりエイド(コンビニや自動販売機、トイレなど)がほぼありません。道の駅掛川はあったのですが、往復400mくらい寄り道になるのでスルーしちゃってました。『いやそんくらい寄れや!』と思われたあなた!その通りなんですけど、ガチで時間的&体力的余裕がなかったんですよ、特にこの日は…
71km地点、なぜか名前がいちいち怖い”小夜の中山トンネル”を越えると、いよいよ夜泣き石とご対面です。オカルトハンターとしての血が騒ぎます。これがけっこうしっかり祀られていて、小高い丘を登ると噂の夜泣き石が。なにか静かで重々しいエナジーを感じます。怖いとは少し違う感覚でしたね。”夜泣き石伝説”については夜泣き石横の看板で読むことができます。『贖罪と許しのストーリー』といったところでしょうか、感動的です。興味のある方は当動画に看板が映ってますので止めて読んでください。(9:17頃、コメント欄に飛べるように書いといたよ)
74km地点では、武田勝頼築きし諏訪原城跡を訪れます。城の跡は全くありませんが、そこに切なさや時間を越えた空気を感じました。しかし、武田家の手がここまで及んでいたことに驚きますね。
75km地点では、東海道名物石畳を歩きます。マジでなんで東海道は石畳好きなんでしょうね。歩きづらいです(迫真)。中世、わらじで歩くにはよかったのかな??
こちらでは”すべらず地蔵尊”にもお参りできました。私はマジでよく転ぶ人で、富士五湖ウルトラマラソンで派手に転んで血まみれになったこともあるし、練習中に転んで頭からアスファルトに激突したこともあります。そんな私がこのすべらず地蔵尊にお参りしてから一回も転んでいません!すげぇぜすべらず地蔵尊!!
転びやすいあなた!今すぐ静岡県にダッシュだ!
アスファルトに激突したからお前はちょっとおかしいんじゃないかと思ったあなた。あとで私の部屋に来てください(迫真)
藤枝市で牛丼を食べつつ、わりかしマジメに走っていると、91km地点で焼津市に入ります。住宅地を抜け峠に入っていくと、トンネルの向こうに美しい焼津の海が見えてくるではありませんか。
『なんて美しいんだ焼津は…』感動し、感謝していましたとも。このときは…
そして100km地点、運命の静岡市に入ります。
危険ゾーン①石部隧道(せきべずいどう)
お待たせしました、狭いトンネルソムリエのコーナーです。
この辺で焼津市から静岡市へ通じる416号線を通って山越えをするのですが、ひたすら道幅が狭くかなり走りにくい。この山道だけでも『もう走りたくないなぁ』というレベルなのですが、この先がもっとヤバい
激せまのトンネル、”石部隧道”に突入です。
この道、私が過去に走った道の中で回避せずに通った道の中では断トツ一番ヤバいです。そもそも車がすれ違うのがギリなんで、人が通る猶予なんてないんですよ。さらには薄暗いうえに車通りもめっちゃ多い。すべてのステータスがハイスペックな超危険トンネルです。頼むから人間の通行禁止にしてください。私は二度と通りません(断言)
そんなこんなで美味しいお菓子なんぞを食いながら静岡駅まで到達します。すっかり市街地に入って国道1号線を行きますが、この辺りで焦り始めます。まぁまぁ走らないと、ホテルへの到着時刻が遅くなってしますからです。普段なら20時着なんてぜんぜん普通ですが、そこは極寒のお正月。普段とは勝手が違います。
なんとか力を振り絞り127km地点、19:00前にいつか泊まりたいと思っていた健康ランドに到着するのでした。2000円の海鮮丼を食べてご機嫌です。
ぶっちゃけ、今回のチャレンジではこの2日までがかなり重要でした。最終日には時間的な余裕がない(長野県まで電車で帰るから)うえに箱根越えが簡単でないことは容易に想像できます。ここまで127kmは全行程202.0kmの約63%進んだことになります。この時点で、チャレンジが半分成功していたといっても過言ではないでしょう。まぁ結局、最終日に事件が起きるんですけどね
66kmに要した熱量:4057kcal(これも明らか少なめ)
3日目:駿河健康ランドから三嶋大社まで(41km)
3日目も、そうとう疲れていたと思いますが6時前に起きて朝食を摂っています。えらいなぁ。
131km地点、由比PAを望みながら高台の道を行きます。由比の朝焼けがとても美しかった。
141km地点で富士市に入ると、道の駅富士からとんでもなく美味そうなオーラ(かほり)が漂ってきます。
”桜海老しらす茶漬け”
なんだろう、名前だけでよだれ垂らさせるのやめてもらっていいっすか?
この日はぶっちゃけ道がめっちゃつまらなかった。大きな幹線道路の側道をずーーーっと走ってる感じで、153km地点の沼津市のホームセンターでたこ焼き食べた以外の記憶があんまりないんですよね。見どころもないけど、エイドも意外とない。特にトイレは注意ですね。
168km地点、16:00前に三島市のホテルに到着です。翌日の早起きのために早く眠りたいところですが、どうしても三嶋大社に行きたかったのでお参りしてきます。あとは極寒の箱根にアタックする用のアイテムをゲットしてきました(魔王の鎧パーツ)
夕食は天丼を当然のごとく温めないまま食べたり、福太郎を箱で食べたりして明日への栄養素はバッチリデス!
最終日、小田原到着までの制限時間は14:00に設定しましたが、長野県に帰還することを考えると10:00までに着かないと電車が厳しそうです(迫真)。
翌日の2時起きを決意して眠りにつくのでした…
41kmに要した熱量:4221kcal(これでも若干足りない)
対箱根最終決戦兵器:魔王の鎧
午前2時の極寒箱根峠越えに耐えるため開発された、使い捨てカイロ10枚を張り付けたインナーのこと。
”ハイスペックだがめっちゃデメリットもある”という意味合いから魔王の鎧と命名(ロマサガ3より)。
『実際効果があるのか?』ってガチって聞かれたら、『ちょっとくらいは』とガチレスします。気温が寒すぎると使い捨てカイロは機能しなくなるのでご注意ください。
最終日:三嶋大社から小田原城まで(34km)
痛恨の寝坊をしてしまう犬走タリオさん。1:20に目覚ましをセットするも、iPhoneの充電を忘れ電源が落ちる痛恨のミス。それでも3:30に目を覚ましたのはえらいと思う。食べ残しの福太郎をほおばって、夜明け前の三嶋大社前を駆ける。
174km地点、きっつい題目坂を登るといよいよ箱根峠の始まりです。
176km地点、日本一の吊り橋スカイウォークをかすめますが、真っ暗なのでなにも見えません

小田原征伐95.8km 赤星三嶋、サヨナラの陣【足軽の野望】
今回ご紹介した”静岡県横断チャレンジ”から約1年半後。ボロボロになった引退寸前の赤星3号と共にもう一度小田原へ走りました。このときにはスカイウォークもバッチリ見ることができました。最後に想い出を拾ってサヨナラとか、泣けるやん。
危険ゾーン②夜明け前の箱根峠
箱根は別に全然危険じゃないんですけど、真夜中になると全然話は別です。
映像を見ていただければわかりますが、真っ暗な竹林の入り口で土の窪みに足を取られ、つまづきかけています。この時転ばなかったのも、マジですべらず地蔵尊のおかげかもしれない。
夜中に箱根を越えるときは、しっかりライトをつけて気を付けましょう。
マジで動画とか録りながら歩いちゃダメだよ(おまえ)
箱根の夜景を楽しみながら呑気に峠を登っていくと、180km地点で函南町に入ります。
この時の気温はー1℃。さらに魔王の鎧が息をしていないことに気付きます。極寒の世界では使い捨てカイロが通用しないことを学んだのでした。
182km地点、神奈川県箱根町に入ります。静岡県横断成功です。愛知県豊橋市の距離を差し引くと、静岡県横断には176kmを要したことになります。静岡は横長なのでもう少し距離がありそうでしたが、思ったより短いですね。この距離なら、季節を選べば24時間以内での攻略も可能でしょう(お前がやれ)
県境は箱根峠の最高到達点、846mにも達します。思ったより登りますね。
183km地点では道の駅箱根峠で暖をとらせていただき、天国を味わいます。
芦ノ湖や箱根神社をスルーし、野生動物に遭遇し怯えながらもガンガン旧東海道の石畳を進んでいきます。観光地をスルーしまくったのは、本当に時間がなかったから
想像してください、普通、お正月の最終日ってどんなテンションですか?元気ないでしょう。そんなときに帰宅できるかどうかの緊張感の中で箱根峠を越えているって。たまらないですね(変態)。あ、バウムクーヘン食べる時間はありまぁす(有名店)。
198km地点、とうとう小田原市に入ります。このとき私は走っていました。不思議な感覚でした。疲れを感じていなかったんです。
都道府県を横断するなんて、初めての挑戦でした。できるかわからなかった。それを達成しようとしている。心にあるのはただただ”感謝”でした。なにに感謝しているかは、このときはよくわからなかったと思う。この後、たくさんの道を走ることでそれはわかっていきます。
34kmに要した熱量:2365kcal(すくねぇ)

箱根八里の犬走35.5km 旧東海道を駆ける【足軽の野望】
こちらも1年半後の動画です。この時は箱根神社にガッツリお参りできています。心に余裕を持ちすぎて、帰宅不能になってしまうところが私の良いところです。
総括:静岡県横断の難易度(超簡単Gランク)
静岡県は非常に横断しやすい都道府県です。箱根峠を除けば大きな高低差はほとんどありません。
また、市街地から離れることも少ないため、ほとんど常にエイドに困ることがありません。たまにトイレに困るかな?くらいなもんです。
宿もさほど困ることはないでしょう。選択肢はたくさんあります。
とゆうわけで、ここまで横断難易度の低い都道府県は他にないかもしれません。都道府県横断デビューしたいあなた!迷わず静岡県をチョイスだ!!ただし、石部隧道だけは避けよう
202.0kmに要した熱量:14491kcalkcal(マジで少ない。もっと食え!
”宝物”を見つけるということ
この旅のラスト、芦ノ湖で誓ったことです。
私は、自ら行動することで”宝物”、すなわち自分の”幸せ”を見つけていくことを心に決めたんです。
ただ口を開けて『なんかいいことねぇかな』と思いながら、行動することすら知らなかった自分とは決別しました。
自分の世界に、誰かが用意したルールや常識など必要ありません。
誰かの顔を、みんなの顔をうかがってばかりいた自分にはバイバイしました。
全世界の人たちから笑われても、くだらねぇって言われてもいい。
私は誰かのために生きるよりも、自分のために命を燃やしたいんです。
ボケっと体育座りしてる自分に転がってくるラッキーなんて何の価値もない。胸を焦がすような挑戦の先に、自分の本当に欲しがっている宝物が眠ってるって、もう知ってしまったから。
そう思わせてくれた私の最初のチャレンジに、心から感謝しています。
オマケ:静岡より雪が降ってしまう県
気になってしまったあなたにお伝えしましょう。
静岡県は先にお伝えしたように2014年の記録時点での過去10年間で『18日』しか降雪していません。それ以上降らない県は宮崎県の『10日』、最も降らないのは沖縄県の『0日』です。
沖縄さいきょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました